アイデア発想の記事

短時間でアイデア量産!オズボーンのチェックリスト活用法

こんにちは、アイデア総研の大澤です。

「もっとユニークなアイデアが欲しいのに、いつも同じ発想しか出てこない……」と悩んだことはありませんか?アイデアを考えるとき、人は無意識のうちに自分の経験や知識の範囲内でしか発想できない”思考の壁”に閉じ込められています。

良質なアイデアを生み出すためには、さまざまな視点から発想することが重要です。しかし、個人が持つ思考の多様性にはどうしても限界があります。

何も意識せずにただ漠然とアイデアを出そうとすると、どうしても同じ方向性の発想ばかりになってしまいがちです。

そんな悩みを解消する方法のひとつが、ブレインストーミング(ブレスト)です。多くの人から異なる視点のアイデアを集められる有効な手法です。とはいえ、仕事の中では「今すぐひとりでアイデアを考えなければならない!」というケースも少なくありません。上司に「明日までにアイデアを10個持ってこい」と言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。

そんなときに頼りになるのが、“オズボーンのチェックリスト”(チェックリスト法)です。

アイデアを発想するとき、何の制約もない自由な状態よりも、一定のルールや制約のもとで考えたほうがアイデアが出やすい、という経験はありませんか?「テーマを絞ったほうがかえって発想が広がった」という感覚に近いかもしれません。

その”アイデアを出すための制約”を体系化したものが、“オズボーンのチェックリスト”です。

このリストにある9つの質問に照らし合わせてアイデアを考えると、誰でも短時間でいろいろな視点からアイデアを発想できます。

今回はオズボーンのチェックリストの使い方を、実例を交えながら詳しくご紹介します。ひとりブレストや日常のビジネスアイデア出しにぜひ役立ててください。

オズボーンのチェックリストとは

オズボーンのチェックリスト(チェックリスト法)は、アイデア発想の発散技法のひとつで、強制連想法に分類される手法です。

アイデアを発想するために有効とされる9つの視点(枠組み)に沿って、半ば強制的にアイデアを“ひねり出す”ためのフレームワークです。

この枠組みに従うことで、本来なら複数人でブレストしなければ得られないような”アイデアの連鎖”を、ひとりでも意図的・機械的に引き起こすことができます。

その結果、ひとりではなかなか思いつかない意外性のあるユニークなアイデアが生まれやすくなります。いわば「ひとりブレスト」を実現する、サラリーマンの強力な武器です。

オズボーンってどんな人?

このチェックリストを考案した”オズボーン”とはどんな人物なのでしょうか。

アレックス・F・オズボーン(Alex Osborn、1888〜1966年)は、アメリカの大手広告代理店BBDO(現在は米オムニコム社のグループ企業)の副社長として活躍した人物です。“ブレインストーミングの父”としても広く知られています。

彼は広告代理店の仕事のなかでも特に人材育成に力を入れており、その取り組みの中から生まれたのが”ブレインストーミング”であり、”オズボーンのチェックリスト”です。

オズボーンが研究していたのは、「生まれつき創造性が豊かな”天才”と同じように、一般的な人が画期的なアイデアを考えるにはどうすればよいか」という問いでした。

その結果、天才が”無意識”で行っているプロセスを形式知としてトレーニングすることで、”意識的”に再現できるようになるという考えを、著書『Applied Imagination』の中で述べています。

つまり、オズボーンのチェックリストは、私たちのような”普通のビジネスパーソン”が創造的なアイデアを発想するための実践的なツールです。天才でなくても、このリストを使えば天才の思考プロセスを疑似体験できるというわけです。

オズボーンのチェックリストのやり方

では早速、オズボーンのチェックリストを使ったアイデア発想の手順をご説明します。

準備

オズボーンのチェックリストは、1人でも実践できる発想法です。

通常のブレストと同様に、複数人(4〜6人程度がベスト)で行うこともできます。複数人で行う場合は、チェックリストの各項目に沿ってブレストを進めていくイメージです。

ブレストとの違いは、”オズボーンのチェックリスト”と呼ばれる9つの質問項目に沿ってアイデアを発想するという点です。いわゆる「型のあるブレスト」とも言えます。

発想に使用するチェックリストは以下のようなものです。

オズボーンのチェックリスト
アイデア発想をはじめる前に、その場で参照できるようにリストを手元に準備しておきましょう。スマートフォンの画面に表示しておくだけでも十分です。

アイデア発想の進め方

まず、ブレストと同様に考えるべき課題・テーマを明確にします。「何のためのアイデアを考えるのか」をはっきりさせることで、チェックリストの効果が最大限に発揮されます。

準備ができたら、チェックリストの最初の質問から順番にアイデアを発想していきます。各質問ごとに思いつく限りのアイデアを書きとめ、アイデアが出なくなったら次の質問へ進む、というのが基本的なやり方です。

重要なのは、どの質問に関してもアイデアを”むりやりひねり出す”という姿勢です。

多少苦しくても、こじつけになってしまってもかまいません。9つ全ての質問について、とにかくアイデアを発想してみましょう。無理やりひねり出したアイデアの中に、思いがけずユニークなアイデアが潜んでいることはよくあります。「なんだこのアイデア」と思ったものが、磨けば光る原石だったりするのです。

チェックリストはあくまでアイデアを発想するためのヒントです。発想の途中で質問項目から外れたアイデアが浮かんでも全く問題ありません。思いついたものはすべて書き留めておきましょう。

9つの質問項目について

では、オズボーンのチェックリストに含まれる9つの質問事項について詳しく見ていきましょう。

転用(Other uses)

そのままで新しい使い道はないか?
改良して他に使えないか?

そのもの自体を変えずに、別のことに使えないかを考えます。

ナベのフタは頭にかぶればヘルメットのかわりになりますし、2つあればシンバルのかわりになります。割り箸は食事に使う以外にも燃料として使えますし、輪ゴム鉄砲の材料としても最適です。

エジソンが発明した蓄音機も、完成当初は遺言の録音や英語教材用として使われていましたが、音楽を録音・再生する機器として転用されたことで爆発的に普及しました。

世の中のたいていのものは、本来の使い方以外にも工夫次第で転用できます。誰に使うか、どこで使うか、どのように使うかを置き換えて、新しい使い方を発想してみましょう。

応用(Adapt)

他からアイデアを借りられないか?
他にこれと似たものはないか?
過去に似たものはないか?
何かマネができないか?

一見”転用”と似ていますが、今あるものを他に持っていく”転用”とは異なり、アイデアをよそから持ってくるのが”応用”です。

お茶などのドリンクで流行していたトクホをコーラに応用したキリンの”メッツコーラ”。ドーナツショップのビジネスモデルをコンビニに応用してヒットした”コンビニドーナツ”。ハスの葉が水をはじく撥水構造を応用した”レインコート”。こうもりが超音波で障害物をよける仕組みを応用した”レーダー”。ひっつき虫の形状を応用して開発された”マジックテープ”——。

ブレイクスルーのヒントは、まったく異なる分野に潜んでいることが多々あります。「あの業界のやり方、うちに使えないかな?」という視点が、イノベーションの第一歩です。

変更(Modify)

何かを変えてみることはできないか?
新しいひねりはないか?
意味、色、動き、音、匂い、様式、型などを変えられないか?

同じものでも、一部を変更することで新しい価値を生み出せることがあります。

ファッションの場合、素材や基本形状が同じでも、数百円のものから数十万円のものまでさまざまな商品が存在します。デザイン・カラー・ブランドなど構成要素の一部を変えることで異なる価値を生み出しているのです。

コンビニやハンバーガーショップなど多くのライバルがひしめく業界でも、それぞれどこかを変えることで差別化を図っています。モスバーガーが味や素材を重視し、ロッテリアがタワーチーズバーガーなど他店にないインパクト商品を展開するのも、”変更”の好例といえるでしょう。

拡大(Magnify)

大きくしてみたらどうか?
何かを加えられないか?
大きく、頻繁に、強く、高く、長く、厚くできないか?

同じ商品やサービスでも、スケールを大きくすることで新しい価値が生まれることがあります。

スナック菓子やカップラーメンのビッグサイズ商品は、通常サイズでは物足りない消費者のニーズをとらえて定番化しています。大型倉庫で商品を販売するコストコは、単に安いだけでなく広大な店内で商品を探し回る楽しみがあります。

家電の世界では高性能化・多機能化が進化の一つのベクトルになっており、デジタルカメラやテレビ、パソコンなどがスペックで差別化されているのも”拡大”の例です。

縮小(Minify)

小さくしてみたらどうか?
何か減らすことができないか?
分割、シンプル化できないか?

拡大とは逆に、今あるものから要素を削ぎ落とすことで価値を生み出すという考え方です。

シニア向け・キッズ向けのシンプル機能の携帯電話がわかりやすい例です。多機能すぎて使いこなせないと感じるユーザーには、シンプルさそのものが価値になります。油を使わずフライが作れるフィリップスの”ノンフライヤー”。店内にメニューが一つしかない、こだわりの飲食店——。

昨今のミニマリズムブームの中で、”縮小・シンプル化”は消費者から多くの共感を得られる可能性を秘めています。「引き算の美学」とも言えるでしょう。

代用(Substitute)

他のもので代用できないか?
素材、材料、方法、動力、場所、アプローチを代用できないか?

今あるものの要素を別のもので代用することで、新しい価値を生み出すという考え方です。

ハンバーガーのバンズを米にした”ライスバーガー”、肉のかわりに豆腐を使った”豆腐ハンバーグ”、火のかわりに熱で喫煙する”加熱型たばこ”、紙のかわりにスマートフォンやタブレットを媒体にした”電子書籍”——。

電子書籍の場合、単純な代用にとどまらず「読みたいときにすぐ購入できる」「誰でも気軽に出版できる」といった新しい価値まで生み出している点に注目です。代用は単なる置き換えではなく、新しい価値創造のきっかけになります。

再配置(Rearrange)

入れ替えてみたらどうか?
パターン、レイアウト、順序をアレンジできないか?
原因と結果を置き換えたら?

構成する要素をいったんバラバラにして、アレンジしてみましょう。何か新しい価値が生まれてこないでしょうか。

食券式の飲食店では料金を先払いすることで、少ない人員でのオペレーションを可能にしています。海軍司令官の東郷平八郎がビーフシチューの材料ヒントを与えたところ”肉じゃが”が生まれた逸話は、同じ素材を再配置することでまったく異なる料理が誕生した好例です。

逆転(Reverse)

逆にしてみたらどうか?
順序、位置、役割を転換できないか?
前後、左右、上下を反転したら?

思い切って要素を逆転させることで、新しい価値が生まれることがあります。いわゆる“逆転の発想”です。

ノーベル賞を獲得した山中伸弥教授は、多くの研究者がES細胞の分化研究を進める中で「同じことをやっても勝ち目はない」と考え、逆の方向にフォーカスした結果iPS細胞の作成に成功しました。

本来安定性を重視する靴の裏をあえて不安定にすることで筋肉活動量を増やすReebokの”イージートーン”。文字が消えないことが価値であるボールペンをあえて消せるようにした”フリクションボール”——。

常識を疑うことが、イノベーションへの近道かもしれません。

結合(Combine)

組み合わせてみたらどうか?
ブレンドしたらどうか?
アイデア同士を組み合わせたらどうか?

新しいアイデアとは既存の要素の組み合わせである、とよく言われます。”結合”から生まれた商品やサービスは、身の回りにあふれています。

エンピツと消しゴムを組み合わせた”消しゴム付きエンピツ”。携帯電話とデジカメを結合した”カメラ付き携帯電話”。携帯電話とiPodを結合した”iPhone”。怖い存在である妖怪にギャグの要素を結合した”妖怪ウォッチ”——。

「これとあれを組み合わせたのか!」という驚きを生み出せれば、それはヒット商品の予兆です。

このように、9つのパターンにはそれぞれ多くの実例があります。ヒット商品番付にランキングされている商品やサービスが、それぞれどの項目にあてはまるかを考えてみると、新たな発見があるかもしれません。

オズボーンのチェックリストを使ったアイデアの例

ラーメンのイメージでは、具体的にオズボーンのチェックリストを使ってアイデアを考えてみましょう。

あなたは脱サラを考えているサラリーマンです。昔からの唯一の趣味であるラーメンの食べ歩き経験を生かして、ラーメン屋をはじめたいと考えています。

毎週末を使って日本中のおいしいラーメン屋を食べつくした経験から、おいしいラーメンを作る自信はあります。しかしこれだけ街中にラーメン屋があふれている中で、ただ店を出しただけでお客さんが来てくれるか不安を感じています。

そこで、これからはじめる店に他にはない特徴を持たせたいと思い、アイデアを考えることにしました。今は一人でアイデアを出さなければならない状況。そこで”オズボーンのチェックリスト”を使って考えてみましょう。

転用×ラーメン

今あるラーメン屋の要素をそのままに、新しい使い道を考えられないでしょうか。

・お昼時に持ち帰りできる”ラーメン弁当”

・昼はラーメン屋、夜はお酒も出す”ラーメンBAR”

・訪日観光客をターゲットにした”インバウンドラーメン”

・食べ物でなくレシピを本やネットで販売する”ラーメンレシピ販売ビジネス”

・経営ノウハウと権利を販売する”ラーメンフランチャイズビジネス”

応用×ラーメン

別の業界・分野からアイデアを借りてこられないでしょうか。

・健康ブームに乗っかった”ヘルシーラーメン”

・高級志向をヒントにした”ラグジュアリーラーメン”

・女性一人でも来店しやすい”おひとりさまラーメン”

・ラーメンの具がレーンを回る”回転ラーメン”

・大将がゆるキャラの着ぐるみで調理する”ゆるキャラ大将ラーメン”

変更×ラーメン

どこか一部を変えることで特徴を出せないでしょうか。

・どんぶりが四角い”スクエアラーメン”

・BGMがレゲエしか流れない”ラスタラーメン”

・箸ではなくナイフとフォークで食べる”洋食ラーメン”

・店員が全員覆面をしている”マスクドラーメン”

・氷点下20℃の中で食べる”エスキモーラーメン”

拡大×ラーメン

何かを大きく・多くすることで特色を出せないでしょうか。

・とにかくコシが強い”鋼鉄ラーメン”

・ナルトを丸ごと一本入れた”一本ナルトラーメン”

・全ての麺が一本でつながっている”一本満足ラーメン”

・注文したら瞬時に配膳される”瞬速ラーメン”

・山の頂上にある”日本一高いラーメン”

縮小×ラーメン

逆に何かを減らすことで特色を出せないでしょうか。

・店員がいない”無人ラーメン”

・極限までコストダウンした”10円ラーメン”

・一口で食べられる”おちょこラーメン”

・あえて麺をなくした”具だけラーメン”

・店舗を持たない”流しのラーメン屋”

代用×ラーメン

今ある素材や材料を、他のもので代用できないでしょうか。

・デュラム小麦で作る”パスタラーメン”

・こんにゃく製でヘルシーな”こんにゃくラーメン”

・米粉を使用した”フォーラーメン”

・ナルトのかわりにちくわぶを入れた”ちくわぶラーメン”

・チャーシューのかわりにベーコンを入れた”アメリカンラーメン”

再配置×ラーメン

構成する要素を入れ替えることで、新しいアイデアが生まれないでしょうか。

・具の上に麺を乗せた”天地返しラーメン”

・チャーシューを食べ放題にする”チャーシューおかわり自由”

・客が自分で調理できる”職業体験ラーメン”

・ペットのネコを大将にする”ネコ大将のラーメン”

・サイドメニューのチャーハンをメインにした”ラーメンのおいしいチャーハン屋”

逆転×ラーメン

思い切って、逆転の発想ができないでしょうか。

・暑い夏に食べたい”冷え冷えラーメン”

・甘党も満足する”スイーツラーメン”

・写真写りを最優先にした”インスタラーメン”

・食通をうならせる”A級グルメラーメン”

・ラーメンを食べた気になる”バーチャルリアリティラーメン”

結合×ラーメン

別の要素と組み合わせることで、新しいアイデアが生まれないでしょうか。

・2大グルメが合わさった”カレーラーメン”

・どちらか迷ったらこちら”牛丼ラーメン”

・寿司屋と合体した”すしラーメン”

・店内にアトラクションがある”テーマパークラーメン”

・ラーメンに動画を投影する”プロジェクションマッピングラーメン”

発想のポイント

以上、思いついた例をあげてみましたが、ほとんどは一見して実現性の低いアイデアになっています。

しかしアイデアを多面的に発想すること自体は決して無駄ではありません。これらの中からひとつでもピンとくるものがあれば、そこからさらにアイデアを発散させて、実現可能なプランに落とし込める可能性があります。

最初の段階では”良いアイデアを出すこと”を意識しすぎず、無理やりにでもアイデアをひねり出すことが大切です。

ここでのポイントは、言葉ではなくイメージで発想するという点です。たとえば”拡大”の場合は、頭の中にラーメン屋をイメージし、それを”膨らませる”イメージを浮かべてみましょう。いきなり言語化しようとせず、まずイメージを膨らませることが重要です。

オズボーンのチェックリストをさらに活用するためのコツ

せっかくなので、チェックリストをより効果的に使うためのヒントもいくつかご紹介します。

時間を決めて集中する

各質問項目に使う時間をあらかじめ決めておくと、効率よくアイデアを出せます。一項目あたり5〜10分を目安にタイマーをセットして集中しましょう。時間制限があることで適度なプレッシャーが生まれ、アイデアが出やすくなります。「時間切れになったら次へ」と割り切ることで、考えすぎを防ぐ効果もあります。

チームで使う場合は役割分担する

複数人でチェックリストを使う場合は、各メンバーが異なる質問項目を担当するのも効果的です。担当項目を変えながら繰り返すと、メンバー間の視点が刺激し合ってさらに多様なアイデアが生まれやすくなります。

SCAMPER法と対照させる

英語圏でよく使われる”SCAMPER法”はオズボーンのチェックリストとほぼ同じ内容を英語の頭文字でまとめたものです。Substitute(代用)、Combine(結合)、Adapt(応用)、Modify/Magnify(変更/拡大)、Put to other uses(転用)、Eliminate(縮小)、Reverse/Rearrange(逆転/再配置)の7語からなります。英語の資料を参照する際に覚えておくと便利です。

アイデアの評価は後でやる

チェックリストで発想している最中は、アイデアの良し悪しを評価しないことが鉄則です。「これは現実的じゃない」といった判断は後回しにして、まずは量を出すことに徹してください。評価のフェーズはアイデアが出そろった後に別途設けることで、発想の流れを止めずに済みます。

定期的に使って感覚を磨く

オズボーンのチェックリストは、使えば使うほど発想のスピードと質が上がります。週に一度、身近なテーマで練習するだけでも確実に上達します。「この視点は得意」「この項目で面白いアイデアが出やすい」という自分なりのパターンがつかめてきます。

オズボーンのチェックリストが特に役立つシーン

このチェックリストが特に力を発揮するのは、以下のようなシーンです。

  • 新商品・新サービスのアイデア出し:既存商品に9つの視点を当てることで、改良・改善のヒントが見つかります。
  • プレゼンや企画書のネタ探し:「何か面白い切り口はないか」と悩んでいるときに、強制的に視点を変えるきっかけになります。
  • 業務改善のアイデア:既存の業務フローに「縮小」「再配置」「逆転」などの視点を当てると、非効率な部分や改善点が見えやすくなります。
  • 競合との差別化戦略:「変更」「代用」「結合」の視点で競合商品と自社商品を比較することで、独自の強みや新たな差別化ポイントが見つかることがあります。
  • 行き詰まったときの打開策:「もうアイデアが出ない」と感じたとき、チェックリストを使うことで強制的に思考の方向を変えられます。

特にサラリーマンの方にとって、会議でアイデアを求められたとき、企画書を一人で仕上げなければならないとき——日々の業務の中で頻繁に活用できる場面があるはずです。手帳やスマートフォンのメモアプリにリストを保存しておくだけで、いつでもすぐに使えます。

まとめ

いかがでしたか。

オズボーンのチェックリストは、誰でも体系的に多様な視点からアイデアを発想できる、非常にシンプルで実用的なフレームワークです。特別な才能がなくても、このリストを使えば「天才が無意識でやっていること」を意識的に再現できるというのが、このツール最大の魅力です。

オズボーンは普遍的に使える9つの質問項目を作りましたが、あなたが属している業界によって、特に有用な項目とそうでない項目があるかもしれません。何度も使ううちに「この視点が自分には合っている」という感覚が生まれてくるでしょう。

身の回りのヒット商品を9項目に当てはめてみたとき、どこにも入らないものが出てくるかもしれません。そんなときは、10個目の質問項目を自分で作るチャンスです。

オズボーンのリストを雛形にしつつ、項目を加えたり減らしたりしながら、あなただけの“オリジナルのチェックリスト”を育てていきましょう。きっと、あなたの一生の武器になるはずです。ぜひ明日の仕事から使ってみてください。