ピクサーに学ぶ!人の心をつかむアイデアを生む4つのルール

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こんにちは、アイデア総研の大澤です。

最新作『ファインディング・ドリー』が大ヒット中のピクサー・アニメーション・スタジオは、いまや世界一のアニメーション製作スタジオとして確固たる地位を築いています。

ピクサーは『トイ・ストーリー』『カーズ』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』・・・など、子供だけでなく大人からも愛される名作を毎年のように生み出し続けています。

それぞれの作品に共通するファンタジーで夢のある世界観や魅力ある登場人物、わくわくするストーリーはどのように発想されているのでしょうか。

今回は、起業家のElle Kaplan氏の海外記事『How You Can Use Pixar’s Creative Process to Supercharge Your Success』より、ピクサーがアイデアを生み出すために行っている4つのルールをご紹介したいと思います。

クリエイティブな仕事を行っている全ての方に役立つ情報ですので、ぜひご覧ください。

自分の”ブレーン・トラスト”を構築する

ブレーンストーミングの有用性は広く知られていますが、自分一人でアイデアを考えるよりも異なった属性のメンバーを集めてアイデアを出し合うほうがより創造的なアイデアを数多く得ることができます。

ピクサーが”ブレーン・トラスト”と呼ぶのは、アイデアの創造とその発展に努める、異なった個性を持つ人々の共同体(グループ)です。

時として特定のプロジェクトに関与していないグループが、進行中のプロジェクトにおける創造的な課題の解決方法を見つける場合もあります。

もしあなたが何らかのプロジェクトで創造的なアイデアを求めているとしたら、できるだけ多くの人々から多様性のあるアイデアを求める必要があります。

その際には、あなた自身ができるだけ多くの人に接触し、アイデアのインスピレーションを求めるようにしましょう。

Kaplan氏は

往々にして”最もクリエイティブでなさそうな人”から良いインスピレーションを得ることができる

と述べています。

アイデアの多様性を求めるためには、プロジェクトにおける商品やターゲットにおいて想定されるユーザー像から一見全く外れた人からも意見をもらってみるとよいでしょう。

ピクサーの”ブレーン・トラスト”で最も重要な点は参加者同士が心を開き、本音のフィードバックを行うという部分にあります。

そのためには、お互いにオープンマインドで接することが可能な信頼関係を日ごろから構築することが重要です。

ピクサーの社長Ed Catmul氏は

人々が自分の考えたことを語らないのには、それだけの理由がある

と述べています。

あなたがあなた自身の属する組織をピクサー流の”ブレーン・トラスト”にするためには、まずは互いを尊敬し、十分な信頼関係を築くことからはじめましょう。

また、もしあなたが完全に一人でプロジェクトに取り組んでいる場合でも”ブレーン・トラスト”を構築してみましょう。

あなたが信頼できる、同じ志を持った各分野の専門家と信頼関係を築き、あなた自身の”ブレーン・トラスト”を作るのです。

時には組織外からメンバーを募る必要もあるでしょうし、またSNS上での連携を中心に顔を合わせることなくグループ化することもできます。

”ブレーン・トラスト”を直訳すると”頭脳委員会”になりますが、ピクサーの名作『インサイド・ヘッド』のように、あなたの頭の孝部であるがごとく自由に意見を言い合える”委員会”を構築していきましょう。

あえて批判を受け入れる

ほとんどのアイデアは、生まれたばかりの段階では多くの欠点を持った、一見して”醜い”存在です。

それは後に素晴らしいヒットを生み出す可能性のあるアイデアであっても同様です。

生まれたときから100%完成されているアイデアは存在しないのです。

それはピクサーの素晴らしい作品群に関しても同様です。

ピクサーでは生まれたばかりの不完全で不細工なアイデアを”アグリー・ベイビー(醜い赤ちゃん)”と呼んでいます。

彼らは”アグリー・ベイビー”が将来的に大きく成長する可能性を十分に理解しており、お互いに批評を行いながらも潰すことの無いように大切に扱います。

不完全なアイデアを潰さないことも重要ですが、アイデアに対して批判を加え、より良くすることを重視している点は注目すべきポイントです。

日本においては組織内の衝突を回避するために他人のアイデアの批判を避ける傾向がありますが、アイデアに対してあえてお互いに批判を行いフィードバックすることを重視するという点は見習うべきでしょう。

ピクサーが”アグリ・ベイビー”を大切にする背景には、ピクサー自体が当初はコンピューターグラフィックス製作用のハードウェア製作会社という”アグリー・ベイビー”であった点に由来しています。

そして、創造的なプロセスのうち最も重要な部分は、当初のアイデアではなくアイデアの進化そのものにあることに気づいたのです。

Kaplan氏は次のように述べています。

すべてのアイデアを受け入れ、それが成長するまでに繰り返し議論が必要になるということを知りましょう。結局のところ、それは良いアイデアを得るために必要な創造的なプロセスなのです。

生産的な批判を行う

アイデアに対して批判を行うことの重要性が理解できていても、それを実際に行うこと容易ではありません。

批判のフィードバックは時として”苦情”としてとらえられてしまい、感情的な衝突を引き起こしてしまうことがあるからです。

そうなってしまっては、アイデアを成長させるせっかくのチャンスを無駄にしてしまうことになります。

では、”苦情”と”批判”の違いはどこにあるのでしょうか。

ピクサーにおけるフィードバックの唯一のルールは”プロジェクトを前進させる”いう点です。

つまり、アイデアに対する批判がただの苦情がどうかの見極めは、それが生産的なものであるかどうかということで区別されるのです。

生産的なアドバイスは、あなたの組織のアイデアを育てるのに必要な養分です。

この件に関して、Kaplan氏は次のように述べています。

あなたと同じように創造的な作業を行っている人に積極的に生産的な意見をぶつけてみましょう。それによって多くのアイデアが生み出されることにきっと驚くはずです。

情報を積極的にシェアする

組織内で生産的に意見をぶつけるためには、お互いに必要な情報をシェアしておく必要があります。

ピクサーは映画に登場する悪の組織のように、大切な情報を秘密基地にしまいこみ、鍵をかけるようなことを行いません。

驚くべきことに、ピクサーは彼らの気づきや発見をすべてオンライン上で公開しています。

ピクサーの社長Ed Catmul氏は次のように述べています。

自分たちが持つすべての情報を公開することで、より良い人材を引きつけることが可能です。そして私たちはそれを実行しました。
それによって、ただ優秀なだけではなく、私たちとビジョンを共有しつつ、アイデアをシェアすることが好きな人材を多く確保することができました。

また、Kaplan氏はこうアドバイスしています。

自分の考えたアイデアや考えを共有するのは怖いものですが、それを行わないとあなた自身が創造的な刺激を得ることができません。

自分の未熟なアイデアを公開し、生産的な意見を受け入れることはクリエイターにとって怖いものです。

ですが、多くのフィードバックを受け入れることで最終的にすばらしいアイデアに育てあげることが可能なのです。

そしてこのようなプロセスを経ることで、ピクサーの名作たちは生み出されたのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』といった名作も、もともとは”アグリー・ベイビー”と呼ばれる未熟で不細工なアイデアであったという点は注目すべきポイントです。

チームというものは常に4番バッターばかりがそろっているわけではありません。

孝部の天才的なクリエイターが完成されたプロットを出すわけではなく、ラフだが光るものがあるアイデアをチーム全員が磨き上げるというプロセスは、私たちの組織でも十分に応用が可能でしょう。

また、もしあなたの組織が将来的に大きく育つ可能性がある”アグリー・ベイビー”を殺してしまっているようでしたらすぐに意識改革が必要です。

みなさんもピクサー流のプロセスを自身の組織やプロジェクトに応用してみてください。

 

sourse:medium.com

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