こんにちは、アイデア総研の大澤です。
みなさんはブレストなどのアイデア会議の場で、なかなか口火をきるアイデアが出ず停滞してしまったという経験はないでしょうか。
テーマが難しいものだったり、メンバーが初対面だったりするときにこのような状況が起こりがちです。
また、参加者自身が自分の頭に浮かんだアイデアを「このアイデアってあんまりおもしろくないよな・・・」「こんなことを言ったら他のメンバーに笑われないかな?」とみずからブレーキをかけてしまうケースもあるでしょう。
そのような状況では、アイデア会議にもっとも重要な”アイデアの量”が十分に確保できなくなってしまいます。
そんな場合にそなえて、ファシリテーターの方に是非おぼえていただきたいテクニックがあります。
それが、今回紹介するJon Bell氏考案の『マクドナルド理論』です。
アイデア会議以外でも、複数人で何らかの意思決定をする際に広く応用が可能なので、ぜひご一読ください。
では早速、海外記事『McDnald’s Theory』をご紹介したいと思います。
マクドナルド理論(McDonald’s Theory)とは
私は同僚とランチに出かけるときに、誰も”どこに行くか”のアイデアを持っていないときに、ある心理的トリックを使用します。
「マクドナルドにしよう」というのです。
すると、面白いことが起こります。
かならず全員一致で”マクドナルドに行く”というアイデアは却下され、かわりにより良いランチの店の提案がはじまるのです。まるで魔法のようです!
”実行可能な中で最悪のアイデア”が議論をはじめるきっかけを作り、人々は突然創造性を発揮しはじめるのです。
人々は悪いアイデアを覆すために、より良いアイデアを出すという習性をもっています。
これを私は『マクドナルド理論』と名づけました。
私はこの方法を仕事の場でも活用しています。
業務におけるプロジェクトは、さまざまな形でスタートします。
プロジェクトのスタートに際し、詳細な指示書が手渡されることもあります。
時には締め切りまでの時間がなく、せかされるようにアイデアを考えることもあります。
また時には、チームでアイデアを共有するまでに何ヶ月、何年という時間をかけて検討することもあるでしょう。
クリエイティブな仕事には決まりきったやりかたはありません。
しかし私は、ひとつだけ真理とよべる法則を導き出しました。
二番目のステップは最初のステップより常に簡単である
作家であるAnne Lamottのいうところの”最悪な草稿”、ナイキのいうところの”Just Do It,(それをやるのみ)”と同様に、より良いアイデアを得るために”マクドナルドにしよう”と提案することをお勧めします。
実はこれらは全て同じことを示しています。
”最悪な草稿””Just Do It,””マクドナルドにしよう”は、全て最初のステップは決して難しいものではないということを伝えています。
私は一度だけスティーブ・ジョブズからメールを受け取ったことがあります。
そのメールには一言だけ書かれていました。“Go!(行く!)”
それで十分なのです!必要以上に考えすぎることはやめましょう。
あなたの頭の中でアイデアを考えめぐらせているとき、あなたの心の中の”批判者”をなだめて紙とペンを準備してください。
そして、アイデアをスケッチしはじめてください。
「そんな時間はない!」とあなたは考えるかもしれません。
「でもこのアイデアはきっと面白くないし・・・」「それよりもまずはパソコンを立ち上げて・・・」
ちょっと待ってください!自分を妨害するのはやめにしましょう。
同じことがグループの間でも起こります。
プロジェクトが開始して最初の段階の議論がはじまったら、まずマーカーを手に持ってホワイトボードに向かい、とにかく何かを書きだしましょう。
おそらく最初のアイデアはつまらない、平凡なものでしょう。
ですが、それでよいのです。
マクドナルド理論は、その行動がグループにとって創造性の”トリガー”になることを教えてくれます。
プロジェクトを前進させるため、すべての問題点を解決するには膨大な時間と手間がかかるでしょう。
しかし、それは可能です。
そして、あなたはそれをやらなくてはいけません。
最初の障壁を破壊して、アイデアを手に入れましょう。
まず何かを書き、何かをスケッチし、何かを行い、そしてそれを修正しましょう。
どうやってはじめればよいかわからない?
そんなときは、とりあえずいくつかの簡単な形状をスケッチし、題名をつけます。
そして「これはバカバカしいアイデアですが、しかし・・・」といいましょう。
その後にあなたがスケッチしたアイデアの問題点を解決していきましょう。
すると、まるで魔法のように驚くべきことが起こります。
あなたのアイデアを修正すべく、みんなが協力してより良いアイデアを出しはじめます!
15分、30分、締め切りの時間までに、プロジェクトは間違いなく進行していることでしょう。
これこそが、そのやり方です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
誤解の無いように補足しておくと、マクドナルドは必ずしも最低の選択というわけではありません(私もたまに無性に食べたくなる時があります)。
あくまで例の一つだと思ってください。
このテクニックは、非常に幅広い場面で応用が可能です。
あなたは、いざ企画書作ろうとPower Pointを立ち上げ、真っ白な画面の前で固まってしまうというような経験をしたことはありませんでしょうか。
そのような場合は、とりあえず頭に浮かんだままテキストをどんどん打ち込んでしまいましょう。
誤字脱字や言い回しの間違い、デザインなどに気を配る必要はありません。
とにかく最後までひととおり書き終えてしまった後に、最初から見返していきましょう。
いきなりきれいなプレゼン資料を作成するのは難しくても、途中まで作られているものをブラッシュアップする作業はそれほど難しいものではありません。
企画以外でも、たとえばブログの文章を作成するときなどでも応用ができます。
いきなり良い文章を作ろうと思わずに、箇条書きでもなんでも良いので一度文章をひととおり打ち込んでしまえば、その後の修正がスムーズに進行するでしょう。
あらゆる局面において、最初の第一歩を踏み出すときに戸惑ってしまったら『マクドナルド理論』を思い出しましょう。
とりあえずやってみる、その後それを修正する、という単純なステップにしたがうことで、驚くほどスムーズに物事を進めることができるようになるはずです。
source:medium.com
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