アイデア発想の記事

ユニークで独創的なアイデアが欲しいときに試してほしい7つのヒント

こんにちは、アイデア総研の大澤です。

突然ですが、あなたのアイデア、独創的ですか?

「このプレゼン、絶対に他と差をつけたい!」そんな場面で、ありきたりなアイデアしか出てこない……。そんな経験、一度はありますよね。

アイデア総研でご紹介しているような発想メソッドを使えば、たくさんのアイデアを出すこと自体はそれほど難しくありません。

ただ、誰もが「おおっ!」と唸るような独創的なアイデアを“狙って”生み出すのは、正直なところ至難の業です。

とはいえ、ビジネスの現場では今すぐユニークなアイデアが欲しい!という局面は山ほどあるものです。

そこで今回は、そんなピンチのときにぜひ試してほしいアイデア発想法を、厳選して7つご紹介します。

難しい理論は抜きにして、明日からすぐ使えるものばかりです。さっそく見ていきましょう!

1.アフォーダンスに注目する

アフォーダンスの例:ドアノブハサミ、包丁、パソコンのマウス、傘、ドアノブ、ドリンクホルダー――。これらに共通点があることに気づいていますか?

そう、誰かに使い方を教わらなくても、自然に使い方がわかってしまうのです。

ハサミは指を入れたくなる形、ドアノブは握りたくなる形をしていますよね。新幹線でペットボトルの置き場に困ったら、自然とドリンクホルダーに差し込むはずです。

心理学では、このような”行動を誘発する働きかけ”のことを「アフォーダンス」と呼びます。

元アップル社の副社長で認知科学者としても知られるD・A・ノーマンは、著書『誰のためのデザイン?』の中で、「道具やシステムは、それが何を『アフォード(提供)』しているかを明確にデザインすべきだ」と提唱しています。形そのものではなく、ユーザーの行動を引き出す「アフォーダンスをデザインする」という発想です。

この考え方、デザインの世界だけの話ではありません。アイデアを考えるときにも大いに役立ちます。

「このアイデアを手にしたとき、ユーザーにどう感じてほしいか?」という問いから発想をスタートしてみましょう。ユーザーに感じてほしいことをカタチにすることで、自然にその行動を促すアイデアが生まれてきます。

「アフォーダンス」という切り口で考えるだけで、今まで思いつかなかった発想が生まれてくるかもしれません。

2.あえて流行に逆らってみる

流行とトレンドのイメージ毎年年末に日経トレンディが発表する「ヒット商品ベスト30」、みなさんはチェックしていますか?

ランクインした商品はいずれも、その時代の流行(トレンド)を色濃く反映しています。

新しいアイデアを出すとき、「今の流行をどう取り入れるか」から考え始める方は多いと思います。でも、そのアプローチには落とし穴があります。流行を意識すればするほど、アイデアが似たりよったりになってしまうのです。

ライバルと違うアイデアを出したいなら、あえて流行を無視してしまうという発想も有効です。

社会学には「センター・ペリフェリー理論」という概念があります。都市を「センター(中心)」と「ペリフェリー(周縁)」に分け、新しい動きは常に周縁から生まれるという考え方です。渋谷や原宿が流行の発信源に見えて、実はその周辺エリアこそがトレンドを生み出している、ということですね。

流行を追いかけるだけでは、本当に新しいアイデアは生まれません。ときには流行をあえて無視し、次に来るものを先読みする視点を持つことが、独創的なアイデアへの近道です。

3.マルチタスクをしてみる

マルチタスクで仕事をするイメージアイデアを考えていてどうしても行き詰まり、あきらめて全然関係ないことをしていたらふいに名案が浮かんだ――。そんな経験、ありませんか?

アイデアというのは、全く予期しないところからやってくるものです。この偶然のひらめきを「セレンディピティ」と呼びます。

では、このセレンディピティを意図的に起こすにはどうすればいいのでしょうか。そのカギが「マルチタスク」です。

考えるべきテーマからあえて離れ、全く別のことに手をつけてみましょう。それも一つではなく、複数のことを同時並行で進めるのがポイントです。

別のタスクの中に本来のテーマへのヒントを発見したり、異なるタスク同士が思わぬかたちで結びついたりと、化学反応(ケミストリー)が生まれてきます。

かのエジソンも、実験室では常に複数の実験を同時進行で行っていました。一つの実験で得た知見を別の実験に応用することで、数々の発明を生み出したのです。

行き詰まったときこそ、視野を広げる絶好のチャンス。マルチタスクで意図的にセレンディピティを引き寄せてみましょう。

4.あなたの知っている誰かのためだけにアイデアを考えてみる

ランボルギーニのような超高級車のターゲティング事例商品やサービスのアイデアを考えるとき、「できるだけ多くの人に使ってもらいたい」と思うのは自然なことです。

ところが、対象を広げすぎると、アイデアがぼやけてしまうという落とし穴があります。

たとえばランボルギーニ。高いものでは5,000万円を超えます。「いったい誰が買うんだ?」と思いますよね。でも世界には、そんな超高級車を競うように買い求める富裕層が確かに存在します。最初から庶民をターゲットにしていないからこそ、ビジネスが成り立つのです。

アイデアを考えるときは、「このアイデアをいちばん求めているのは誰だろう?」を真剣に考えてみましょう。

対象はたった一人に絞るほうがベターです。しかも、友人や家族など、あなたが具体的にイメージできる実在の人物がよいでしょう。相手の顔が浮かぶと、アイデアは驚くほど具体的になります。

そしてその一人が満足すれば、同じような価値観や属性を持つ多くの人にも刺さります。まずは目の前の誰か一人のために、アイデアを考えてみてください。

5.あえて制約をもうけてみる

制約とハードルのイメージ「予算も期間も気にしなくていいから、自由にアイデアを出してみて」と言われたら、あなたはラッキーと感じますか?

実は、条件がなさすぎると、かえって何も思いつかなくなるものです。真っ白なキャンバスに「好きに描いていいよ」と言われたら? マイクを渡されて「何でも好きに話して」と言われたら? 自由すぎて、逆に困りますよね。

「大切な人の似顔絵を描いて」「最近あった笑える話をして」という条件があれば、途端にアイデアが湧いてくるはずです。

近代建築の三大巨匠のひとりで、日本では帝国ホテルも設計したフランク・ロイド・ライトは、こんな言葉を残しています。「限界は芸術家の最良の友」

制限があるからこそ、それを乗り越えようとする工夫が生まれ、独創的なアイデアが引き出されるのです。制約をなくすことに力を使うより、制約の中でどう工夫するかを考えるほうが、はるかに面白いアイデアが出てきます。

あえて厳しい条件の中でアイデアを考えてみると、思いがけないユニークな発想が生まれてくるでしょう。

6.”逆張り”をしてみる

逆張り発想法のイメージアイデアを求められると、「多くの人に受け入れてもらえるか」が気になりますよね。でも、そこばかり意識していると、自然と「みんながすでにやっていること」に引っ張られてしまいます。

いくら考えても、最終的に“ありふれたアイデア”に着地してしまう――。そんなループに入ってしまったら、思い切って誰もやっていないこと、誰も気づいていないことに目を向けてみましょう。

2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授は、“当時誰もやっていなかったから”という理由でiPS細胞の研究を始め、科学史に名を刻みました。人類初の有人動力飛行を成功させたライト兄弟も、誰も本気で取り組んでいなかったことへの挑戦から歴史を変えました。

飲食業界の常識を逆手に取った「ステーキの立ち食い」というアイデアで旋風を巻き起こした「いきなり!ステーキ」も、逆張りの発想が生み出した成功事例です。

多くの革新的な発明やビジネスは、この逆張りから生まれています。ありきたりな枠から抜け出せないと感じたとき、思い切って逆張りの戦略を試してみてください。

7.ダジャレから発想してみる

飲み会でダジャレからアイデアを発想するイメージ堅苦しい会議室では全くアイデアが出なかったのに、飲み会の席でぽんとユニークな発想が出た――。そんな経験はありませんか?

アイデア発想の名著『アイデアのつくり方』の著者ジェームス・W・ヤングは、“アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせでしかない”と言い切っています。つまり、通常ではありえない組み合わせを考えることが、新しいアイデアへの近道なのです。

そして、その「ありえない組み合わせ」が自然発生しやすい場所こそが、飲み会のような気軽な場です。中でも注目したいのが、オジサンたちが宴席で連発する「ダジャレ」

布団がふっとんだ、猫が寝込んだ、アルミ缶の上にあるみかん……。ダジャレは、異なる意味を持つ言葉を音の響きで結びつけるもの。そしてキャッチーに頭に残るという特徴があります。

お菓子のキットカットは「きっと勝つよ」というダジャレをヒントに、受験生向けのお守りとしてのマーケティングを展開し大成功を収めました。「熱さまシート」「のどぬ~る」など、覚えやすいネーミングで数々のヒット商品を生み出してきた小林製薬も、ダジャレ発想の巧者です。

また、創業者の苗字「石橋」(ブリッジ+ストーン)にちなんだブリヂストン、「江戸勝商店」を英語風にしたエドウィン(EDO+WIN)など、ダジャレをそのまま社名にした成功事例もあります。

ダジャレは、侮れないアイデア発想の強力なツールです。会議室で行き詰まったら、いっそお酒の席でダジャレを言い合ってみてはいかがでしょう。思わぬ組み合わせから、ユニークなアイデアが生まれるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。今回ご紹介した独創的なアイデアを生み出す7つの方法、いかがでしたでしょうか。

①アフォーダンスに注目する ②あえて流行に逆らう ③マルチタスクを試す ④特定の誰かのために考える ⑤あえて制約を設ける ⑥逆張りをする ⑦ダジャレから発想する――どれも今日からすぐ実践できるものばかりです。

「これをやれば必ず独創的なアイデアが出る!」と断言はできませんが、何も試さなければ何も変わりません。気になる方法からダメもとで試してみてください。少なくとも、思考のアイデアのヒントは必ず見つかるはずです。

みなさんのもとに、素敵なセレンディピティが訪れることを願っています。