こんにちは、アイデア総研の大澤です。
突然ですが、みなさんは”マインドマップ”をご存知でしょうか。
ビジネスの分野においても近年かなり普及が進み、書籍や詳しい解説が行われているサイト、ワークショップなどがたくさん存在します。
では、実際にマインドマップを作成したことがある方はどのくらいいらっしゃいますでしょうか。
おそらく”聞いたことはあるけどやってみたことはない”という方がほとんどでしょう。
ネット上などで目にするマインドマップの作例では、カラフルでまるでアート作品のようにデザインされているものが数多くみられます。
それを見て、なにか面倒くさそうだな、自分はデザインセンスがないのではできなそうだ、などと敬遠している方が多いと思います。
しかし、それは非常にもったいないことです。
マインドマップとは本来もっと自由で汎用性のある、誰でも手軽に使える思考ツールなのです。
ここではマインドマップ入門編として、簡易版のマインドマップである”イメージマップ”の書き方についてご説明したいと思います。
なお、この記事は”マインドマップを書いたことがない”という方むけとなっています。
マインドマップの書き方は知っているけどうまく書けないという方は”【完全保存版】一番わかりやすいマインドマップ書き方講座”をご覧ください。
マインドマップとは
マンドマップはビジネスコンサルタントのトニー・ブザン(Tony Buzan)氏が1970年代に発案した思考・発想法です。
頭の中で起こっていること(情報処理プロセス)を目で見えるように表現するため、マインドマップ(心の地図)と名付けられました。
マインドマップはビル・ゲイツをはじめ多くの起業家・実業家が活用しており、IBM・ナイキ・ディズニーといったグローバル企業が社内研修で採用しているといわれています。
また教育大国として知られる北欧のフィンランドでは、マインドマップをもとに開発された”カルタ”が授業に導入されています。
マインドマップの効果
マインドマップの効果には次のようなものがあります。
マインドマップを使うと・・・
- 思考が整理され、自分の意見をよどみなく伝えられるようになる
- 記憶力が高まる
- 発想力が飛躍的に向上する
- 地頭力がつき、自ら答えを導き出せるようになる
- 会議やチーム作業が驚くほど生産的かつスムーズになる
- 知的作業のすべてのプロセスが楽しくなる
引用元:ALMACREATIONS
これらの効能から、マインドマップは会議の議事録、アイデアの発散、スケジュールの管理、目標の設定など幅広く活用されています。
また同じアイデアの展開メソッドでもマンダラートと異なり自由な書き方が可能なので、従来の枠にとらわれない発想を促すのに適しています。
このように利点の多いマインドマップですが、公式な書き方にはルールが多く、そのためマインドマップの正しい書き方を学ぶための公認のマインドマップインストラクターによるセミナーやワークショップが多数開講されています。
マインドマップとイメージマップ・ウェビングの違い
日本国内においては2006年公認インストラクター制度やセミナー事業が開始され徐々に広まったマインドマップですが、それ以前の2000年前後に文部科学省による総合的な学習のなかでウェビングという類似した手法が用いられました。
みなさまの中にも、学生時代にウェビングの授業をうけたことがあるというかたがいらっしゃるかもしれません。
ウェビングは簡易的なマインドマップとよべるもので、中央のテーマをもとに放射状に枝を伸ばしていくという基本構造は同じですが、マインドマップで定義されている細かいルールが無いという点が異なります。
ウェビングとほぼ同様なイメージマップとよばれる手法もあり、こちらは特定非営利活動法人開発教育協会が普及を目指しているようです。
ウェビングとイメージマップの正式な書き方については諸説ありますが、ここではアイデア総研が独自にルール化した簡易型マインドマップとしてイメージマップの書き方をご紹介させていただきます。
マインドマップの基本ルール
マインドマップの正しい書き方は以下のとおりです。
マインドマップの7つのルール
- 紙の中心から書く
- 中心から放射状に広げて書く
- 中心はイメージ(絵)を書く
- カラフルに色を使う
- ブランチ(枝)を中心から伸ばす
- ブランチの上に言葉を書く
- さらにブランチを伸ばして書いていく
引用元:マインドマップ進化論
マインドマップ用語として、単語と単語を結ぶ枝をブランチと呼びます。
基本的に書き込む文字は”文章”ではなく”単語”がよいとされています。
またブランチはもとが太く先が細いゆるやかな曲線で描く、ブランチ→単語の順番で書くなどのルールが存在します。
アイデア総研流イメージマップ
このように正式なマインドマップ(フルマインドマップ)には書き方に関する厳密なルールが存在します。
ここではマインドマップをもっと手軽につくれる方法として、簡易型マインドマップにあたる”アイデア総研流イメージマップ”を紹介したいと思います。
アイデア総研ではイメージマップを”思考の流れを素早く書き留める速記ツール”として定義します。
そして、作成したマップから何らかの”気付き”を得ることを目的とします。
マップ自体の見栄えや完成度には一切こだわらず、最短で課題を解決するための手段を見つけるために活用します。
基本は手書きで作成する
マインドマップやイメージマップを作成するためにPC用・スマートフォン用の数多くの専用アプリがリリースされていますが、まずは手書きで作成してみましょう。
後述するように、マップの作成中に気付いたことをどんどんメモするには、自由に記入できる紙のほうが便利です。
できればA4程度の紙があると便利ですが、ノートやメモ帳など身の回りにあるもので十分です。
色は1色でOK
たいていの方はふだん色鉛筆やマーカーを持ち歩かないと思います。
よしやるぞ!と準備して作成するのではなく、何かを思いつきそうなときに素早く書き留めるには1色で十分です。
絵(イラスト)は書かなくてもOK
美しくビジュアル化されたマインドマップは作品としての完成度が高いですが、思考の速記のためには必ずしもイラストは必要ありません。
絵はイメージを膨らませることができるので、簡単なものでも記入できればベターですが、全て文字だけで作成していただいても問題ありません。
言葉はブランチ(枝)上に書かなくてOK
マインドマップではブランチ上に言葉を書くのが基本になりますが、ブランチの伸びる方向によっては、紙を傾けて文字を書く必要が生じます。
そのため、瞬間的に文字を書き込みにくくなります。
ここでは文字は普通に水平に記入し、文字と文字をブランチでつなぎましょう。
その際、文字とブランチのどちらを先に書くかも気にしなくてOKです。
あくまでスピード・描きやすさを重視してください。
紙に空白があってもOK
ネット上で作例としてみられるマインドマップの多くは、紙の全面が過不足なく埋められています。
ですが、実際には思考の展開には偏りが生じます。
すべての方面で均等にアイデアが展開されることはまれで、孝部分のみが膨らむようないびつな形状をとることがほとんどです。
ですので、孝枚の紙のなかで空白の部分ができても問題ありません。
また、孝部分が膨みすぎてスペースがなくなったら、紙をつぎ足してさらに展開していきましょう。
元の紙のサイズやバランスは気にする必要はありません。
自分さえ読めればOK
作成するマップは美術作品ではないので、他人に見せる前提で作る必要はありません。
最終的に自分だけがわかればかまいませんので、とにかく速記を心がけましょう。
わけのわからない記号や略語でいっぱいになっても問題ありません。
気付いたことはどんどんメモを取ろう
思考を展開する中で、直接枝でつながらないアイデアが頭に浮かぶ場合があります。
そのときは、ブランチでつなぐことを気にせずに、空いているスペースにどんどんメモをとりましょう。
メモの内容は、必ずしもテーマに沿ったものでなくてもかまいません。
後から見返した時に、メモした内容自体が重要な”気付き”になるのです。
最後まで完成させなくてもOK
マップの作成中に、何らかの”気付き”を得たらそこで終了してかまいません。
最終的に作品として最後まで完成させる必要はありません。
孝枚完成させる必要がないと思うと気が楽ですよね。
逆に、書きあがっても気付きを得られなければ、再度視点を変えて作成する必要があります。
とにかくスピード重視!
人の思考の展開速度はきわめて早く、全てを文章化していては記述が間に合いません。
発想は一瞬のできごとなので、それを書き留める手段としてイメージマップは最適のツールといえます。
作成時間は5分までと決めて、その間脳をフル回転させましょう。
イメージマップを作ってみよう!
では早速アイデア総研流イメージマップを作ってみましょう。
まずは何か紙を用意します。A4のコピー用紙(ミスコピーの紙など)があればそれを使用してください。
ペンは書きなれたものが良いでしょう。
イメージマップの作成
まず中央に検討したいテーマを書き、丸で囲みます。
ここでは”新しい時計”のアイデアを考えてみたいと思います。
そしてそのテーマから思いついたこと、テーマを分解した要素などを周辺に書き、ブランチで結びます。
文字を結ぶブランチは直線でも曲線でもかまいません。
書く内容は単語でも文章でも、もちろんイラストでもOKです。とにかく頭に浮かんだことをそのまま書きましょう。
たとえるなら脳の速記です。
その後は階層を徐々に増やしていってもかまいませんし、連想ゲームのように孝箇所を掘り下げてもかまいません。
心の赴くままに発想を伸ばしていきましょう。
また、展開する中で同じような言葉、関連する言葉が出てきたら迷わず線で結びましょう。
一見読みにくくなりますが気にしなくてかまいません。
アイデア総研流イメージマップのポイント
イメージマップを作成するうえでの最大のポイントは思考を中断しないことです。
手が止まったらすぐに別の箇所に目を移し、常に頭を働かせ続けましょう。
また、マップの記入中に、直接ブランチでつながらないアイデアを思いつくことがあります。そんなときはあいているスペースにどんどんメモをとっていきましょう。
全てがブランチでつながっている必要はありません。
人が連続して集中できるのはせいぜい5分程度ですので、5分をめどに書き終えるようにしましょう。
5分たったらいったん手を休め、全体を俯瞰してみてください。
気になる言葉に丸を付けたり線で強調してもいいですし、そのまま使えそうなアイデアが出ていたらそれを書き留めておきましょう。
それでも足りない場合は、テーマを変えて再チャレンジしてみましょう。
イメージマップから得られる”気付き”
イメージマップの作成にあたって重要な点は、必ず何らかの”気付き”を得ることです。
マップを作成することは自体は目的ではありませんので、作成後に必ず何かしらのヒントを得て終えるようにしましょう。
ちなみに、今回のイメージマップで最終的に得られた新しい時計のアイデアは『ウェアラブル腹時計』です。
お腹の減り具合をベルト型センサで常時測定し、腕時計型のデバイスに常に表示する時計はいかがでしょうか。
食事のとりすぎや栄養不足を防止できますので、健康管理やダイエットなど幅広く活用できそうです。
完成したマップはごちゃごちゃして他人に見せられるものにならないと思いますが、それでも問題ありません。
最終的に自分さえわかればよいのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
作例のマップを見て、”こんなものでよいのか”と感じた方が多いのではないかと思います。
心配ありません、この程度のものでも十分に実務で役立ちます。
短時間でアイデアを展開しつつ頭を整理し、最終的に気付きを得る手段として、イメージマップは非常に優れた発想法です。
まずは”今日の晩御飯”でも”週末のデートコース”でもかまいませんので、簡単なイメージマップを孝枚作成してみてください。
真ん中にテーマを書きブランチを伸ばせば、自然と脳が回転をはじめてアイデアがあふれてくるのがわかると思います。
やがてアイデアの展開に手がおいつくのがやっと、という状態になってくるはずです。
そしてきっと、あなたにとって欠かすことのできない思考ツールになることでしょう。
また、もっとマインドマップについて詳しく知りたいという方は、中級編の”【完全保存版】一番わかりやすいマインドマップ書き方講座”もぜひご覧ください。
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