アイデア発想の記事

マンダラートとマインドマップのいいとこ取り”はちのすノート”を学ぼう

こんにちは、アイデア総研の大澤です。

世の中には数多くのアイデア発想法がありますが、その中でも特に人気のあるメソッドが「マンダラート」「マインドマップ」です。

これらはどちらもアイデアの発散(数多くのアイデアを出すためのステップ)のための発想法で、独自の方法によるメモを取ることで多くのアイデアを生み出すという共通点があります。

今回ご紹介するのは、これら2つのメソッドの長所を組み合わせて生み出された“はちのすノート”という発想法です。

非常にシンプルかつ使いやすい発想法ですので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。仕事のアイデア出しに行き詰まっているサラリーマンにこそ、ぜひ試してほしい手法です。

マンダラートのメリット

アイデア発想法のひとつマンダラートは、3×3のマス目の真ん中にテーマを記入し、周辺の8マスにテーマから連想されることば(アイデア)を記入することでアイデアを展開していくメソッドです。

マンダラートについての詳しいやり方については、当サイトの“9つのマスから無限のアイデアを生み出すマンダラート発想法”を参照してください。

マンダラートの最大のポイントは、ひとつのテーマに対して8つのマスを必ず埋めなければいけないという点です。

どんなテーマでも3つ4つあたりまではスムーズに連想できても、7つ8つと進めていくごとに徐々に苦しくなってきます。

そのような苦しい状況からむりやりひねり出したアイデアに意外性のあるひらめきが生まれやすいことから、マンダラートはすぐれたアイデアを思いつきやすい発想法といわれています。

反面、マスをうめる途中で全く新しいアイデアを思いついたとしても、すぐにそのアイデアを深堀りしにくいという点で、ややスピード感に欠けるという欠点もあります。

マンダラートはじっくり腰をすえて考えるのに適した発想法といえるでしょう。

マインドマップのメリット

一方のマインドマップは、中央においたテーマから好きな方向に枝(ブランチ)を伸ばしてアイデアを展開していくという非常に自由度の高いメソッドです。

マインドマップの詳しいやり方については、当サイトの“【初心者向け】簡易版マインドマップ”イメージマップ”の書き方”を参照してください。

マインドマップは制約なくあらゆる方向に自由自在にアイデアを展開できるため、頭に浮かんだアイデアをその場で反射的に書きとめることができる、スピード感のあるメソッドといえます。

一方で”何の制約もなくアイデアを出す”よりも”一定の制約の中でアイデアを出す”ほうがスムーズにアイデアを発想しやすいといわれており、マンダラートと比較して早い段階でアイデアが行き詰ってしまうケースも多く見られます。

このように、すぐれた発想法である”マンダラート”と”マインドマップ”には、どちらも長所と短所があります。

これら両方の長所を組み合わせて生み出されたのが、これからご紹介する“はちのすノート”です。

はちのすノートとは?

はちのすノートは、文字通りはちのす状の6角形のマス目の描かれたノートを用いた発想法です。

マス目をどんどん埋めていくという点でマンダラートに似ていますが、記入する方向に制限がなく自由にアイデア展開できるという点ではマインドマップと似ています。

マス目という制約があるためにアイデアを発想しやすく、また思いついたアイデアをすぐに展開できるという、両者の長所を合わせ持った非常に実用的な発想法です。

ではさっそく、はちのすノートのやりかたをご説明したいと思います。

はちのすノートをやってみよう!

はちのすノートでは、このような6角形のマス目の描かれた用紙を使用します。

やり方は非常に簡単です。

まずはじめに、中央のマスにテーマとなることばを書き出します。

つぎに、隣接するマス目に連想する言葉を書き出します。

その際マンダラートと異なり、必ずしも全方向のマス目を埋める必要はありません。

さらに、記入したマス目に隣接するマスへ言葉を書き出していきましょう。

すると、マインドマップのように放射状にアイデアが展開していきます。

アイデアを書き出している途中、もしくは一通り書き出した後で、気になるマスやいいアイデアだと思うマスを選び、太い線で囲いましょう。

最終的に線で囲まれているマスのアイデアが、はちのすノートで得られためぼしいアイデアとなります。

上記の例では「貯金箱のアイデア」というテーマに対して

  • お金に食いつく貯金箱
  • 絶対割れない貯金箱
  • 借金できる貯金箱

というアイデアを得ることができました。

ここまで10分もかからず、短時間で実用的なアイデアを生み出すことができます。

はちのすノートのポイント

用紙をプリントするサイズにもよりますが、はちのすノートではひとつのマス目が小さいために長文を書くことができません。

そのため、スピーディに頭に思いついた単語を連続で書き込むことができます。

これにより、実際に頭の中で展開される発想のスピードにあわせてアイデアを速記できる点がはちのすノートの最大の利点です。

また、短いフレーズは本来書き込んだ意味と全く異なる意味に受け取ることもできるため、思わぬ発想のヒントとなることもあります。

なおアイデアをページの端まで展開してしまった場合は、新たなはちのすノートをテープで貼り付けてさらに展開させていくとよいでしょう。

はちのすノートをさらに活用するコツ

はちのすノートの基本的なやり方を覚えたら、次のようなコツを実践することでさらにアイデアの質と量を高めることができます。

色分けでアイデアをグループ化する

はちのすノートのマス目を記入するときに、異なる色のペンを使ってテーマのカテゴリーごとに色分けすると、後でアイデアを整理しやすくなります。

例えば、最初の連想ワードは青、さらにそこから派生したアイデアは赤、最終的に注目したいマスは緑で囲むといった使い方が効果的です。視覚的にグルーピングされることで、関連するアイデアのパターンが見えやすくなります。

時間制限を設けてプレッシャーを利用する

「5分以内にできるだけ多くのマスを埋める」というようにタイマーをセットして取り組むと、脳のフィルタリング機能(「そんなアイデアは無理」と判断する機能)が弱まり、より自由で斬新なアイデアが出やすくなります。

これはアイデア発想全般において有効な方法で、制限時間という適度なプレッシャーが創造性を刺激するということが心理学的にも確認されています。

複数人でグループ発想に活用する

はちのすノートはひとりで行うだけでなく、チームでのブレインストーミングにも活用できます。

大きな模造紙に六角形のマス目をたくさん書いて壁に貼り、複数人がそれぞれ付箋にアイデアを書いて貼っていくというやり方です。マインドマップのグループ版に近いイメージですが、マス目という制約があることでアイデア同士のつながりが見えやすくなります。

会議やワークショップでのアイデア出しに取り入れると、参加者全員のアイデアが視覚的に整理され、新たなひらめきが生まれやすい環境が生まれます。

デジタルツールでも実践できる

紙のノートを使う方法が基本ですが、デジタルツールで六角形のマス目を使ったダイアグラムを作成することも可能です。

例えばMiro(オンラインホワイトボードツール)では六角形のシェイプを自由に配置できますし、PowerPointやGoogleスライドでも六角形を並べてはちのすノート風のフォーマットを作成できます。

リモートワークが普及した今、オンラインのはちのすノートを活用することでどこにいてもチームでのアイデア出しができる環境を整えることができます。

マンダラート・マインドマップ・はちのすノートの使い分け

3つの発想法にはそれぞれ特徴があります。状況に応じて使い分けることで、最大の効果を得ることができます。

マンダラートが向いている場面

  • ひとつのテーマを徹底的に深掘りしたいとき
  • 時間に余裕があり、じっくりアイデアを練りたいとき
  • 「絶対に8つアイデアを出す」という制約が創造性を高めてくれそうなとき

マインドマップが向いている場面

  • 頭の中を自由に整理・可視化したいとき
  • 複数のテーマやトピックを同時にまとめたいとき
  • 発想のスピード感を大切にしたいとき

はちのすノートが向いている場面

  • マンダラートとマインドマップの中間的なアプローチが必要なとき
  • 自由に発想しつつも、ある程度の構造感を持たせたいとき
  • 短時間(10〜15分程度)で実用的なアイデアを多数出したいとき

3つのメソッドを「使い分けるツール」として手元に持っておくことで、どんなシチュエーションでもアイデア発想に困らない環境が整います。

はちのすノートの用紙を無料で入手する方法

はちのすノートを試してみたいけれど、六角形のマス目の用紙をどうやって用意すればいいの?と思った方のために、手軽な入手方法をご紹介します。

方法1:無料のテンプレートをダウンロードする

インターネット上には「六角形 ノート テンプレート 無料」で検索すると、印刷して使える六角形のマス目テンプレートが多数配布されています。A4サイズで印刷して、そのまま使えるものが多いので、まずはこれを試してみることをおすすめします。

方法2:方眼紙に六角形を自分で描く

方眼紙があれば、定規と鉛筆で六角形を並べて描くことができます。完璧な六角形でなくても発想の助けになれば十分ですので、手描きでも問題ありません。むしろ「自分で枠を作る」という行為自体が、アイデアへの意欲を高める効果もあります。

方法3:デジタルで作成する

前述の通り、MiroやGoogleスライドなどのデジタルツールを使えば、六角形のマス目を並べたはちのすノートをデジタル上に作成できます。ファイルとして保存・共有できるので、チームでの活用にも向いています。

まとめ

いかがでしたか。今回はマンダラートとマインドマップの長所を組み合わせた「はちのすノート」についてご紹介しました。

今回の内容を振り返ります。

  • マンダラートは制約によって深いアイデアを掘り起こせるが、スピード感に欠ける側面がある
  • マインドマップは自由度が高くスピーディだが、アイデアが行き詰まりやすい
  • はちのすノートは六角形のマス目という制約の中で、自由な方向にアイデアを展開できる両者のいいとこ取り
  • 色分け・タイマー活用・グループでの実施など、工夫次第でさらにパワーアップできる
  • 用紙は無料テンプレートのダウンロードやデジタルツールで気軽に用意できる

アイデア発想法には個人によって向き・不向きがありますので、まずは一度チャレンジをしてみてください。

もしかしたら、六角形のマス目のノートが一生手放せないアイデアのもとになるかもしれません。