アイデア発想の記事

アイデア出しが苦手な人におススメしたい「アイデアしりとり」のやり方

こんにちは、アイデア総研の大澤です。

皆さんは「新作の件、何かアイデアを考えておいてね!」なんていわれると、よいアイデアがなかなか浮かばずに悩んでしまうことはありませんでしょうか。全体像が漠然として情報量が少ないのにアイデアを出さなければならないため、思考の迷子におちいってしまう……。実務のなかでもよくあるケースといえるでしょう。

今回紹介するのは誰もが子どもの頃から慣れ親しんだ“しりとり”を使って発想する「アイデアしりとり」です。ゲーム感覚でたくさんのアイデアを得ることができるので、アイデア出しが苦手な方にこそおススメしたい発想法です。

ではさっそくご紹介していきましょう!

「アイデアしりとり」をやってみよう!

「アイデアしりとり」は、おもちゃクリエイターとして有名な高橋晋平氏の発案したアイデアの発想法です。

“アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ”というアイデア発想の原則に基づき、ランダム性の高い語句を効率よくピックアップし、短時間で多くの組み合わせを試すことができる実用性の高いメソッドです。高橋氏のアイデアしりとりについてはアイデア発想系の書籍や動画でも紹介されており、会議や個人のアイデア出しに活用されています。

では、実際にどのように進めればよいのか、実例をあげてご紹介したいと思います。

「アイデアしりとり」のやりかた

今回は『会社の社員旅行の幹事に選ばれて宴会の余興係になった』という設定でアイデア出しをすることにします。

この社員旅行は普段接点のない社員たちも交流できる場として社長の発案で始まり、毎年開催されています。あなたは恒例となった社員旅行の宴会の余興で、社員全員が参加する楽しいゲームを考え、準備をして、当日に実行する責任者になりました。このゲームに使える経費は1万円以内です。以上の条件(ポイント)でアイデアを考えていきます。

1.「アイデアしりとり」の準備

まずはじめに、アイデアしりとりのアイデアを書き込むための表作成の手順を説明します。

アイデアしりとり表の作り方

≪課題≫

はじめに「課題」として今回のアイデア出しのテーマを書きます。ここでは「社員旅行で宴会のゲーム」と書いておきましょう。

≪ポイント≫

次に社員旅行と宴会の「ポイント」となる条件をキーワードで記入します。このプロセスでポイントを意識しておくことで、効率のよいアイデア出しができるようになります。また、後にアイデアを収束させるための基準にもなりますので、しっかり考えて書き出しましょう。

ターゲットや金額制限は、特に重要なキーワードです。漠然としたオーダーであっても企画の条件が隠れていることがありますので、キーワードに置き換えていきます。その結果、次のようなポイントをピックアップすることにしました。

この社員旅行は普段接点のないA:社員たちも交流できる場として社長の発案で始まり、毎年開催されています。あなたは恒例となった社員旅行の宴会の余興で、B:社員全員が参加するC:楽しい(勝つ人が分かってしまったら面白くないな!)ゲームを考え、D:準備(事前と当日の準備や片付けが簡単なゲームがいい!)をして、当日にE:実行(ゲームの道具はコンパクトに!)する責任者になりました。このゲームに使えるF:経費は1万円以内です。

AからFの制限や条件を見つけたら、キーワードを記入していきます。

≪アイデア出しの表≫

ポイントの下に3列の表を作り、左から「しりとり」、「アイデア1」、「アイデア2」と書きます。表の準備ができたらアイデアしりとりを始めます。

2.しりとりをする

アイデアを出すための最初の工程、しりとりをします。今回は「余興」の「う」からスタートします。

アイデアしりとりでのしりとりの例

「浮き輪」→「わらじ」→「直火焼き」→「金色」→「ろうそく」……のように、今回は12個のキーワードを書きました。しりとりにかける時間の目安は1から3分程度で結構です。しりとりですから最後が「ん」にならないように気をつけてください。

3.アイデア出しをしてみる

しりとりで出した左の列のキーワードからゲームに使えそうなアイデアを考え「アイデア1」、あれば「アイデア2」に書き出します。この段階では「ポイント」のことは意識せず、ひらめいたまま書いてください。しりとりはあくまで”きっかけ”ですので、無理やりでもこじつけでも頭に浮かんだ案をどんどん記入していきましょう。

アイデアしりとりでのアイデア出しの例

一段目の「浮き輪」を例に説明します。「アイデア1」として浮き輪が丸いので自転車のリームを棒で操作して転がしタイムを競う「リーム転がし競争」を思いつきました。また「アイデア2」として、重ねた浮き輪を想像して「ダルマ落とし大会」を思いつきました。

十段目の「シマウマ」の例では、縞模様を思い浮かべたことから、マット上で指示された色に手や足を置いてバランスを競うゲーム「ツイスター」を思いつきました。また、シマウマのはっきり分かれた白と黒の柄から「〇×クイズ」を思いつきました。このようにしりとりのキーワードごとに1つから2つのアイデアを考えて書き出していきます。

4.アイデアを査定する

思いついたアイデアを査定して「ポイント」と合致するいくつかのアイデアに色を付けます。色付けすることで提案や決定のための絞り込みができます。

アイデアしりとりでのアイデア査定の例

ここでは出されたアイデアのうち4つに色付けをしました。選考理由は以下のとおりです。

≪課対抗○人●脚≫

チームプレイなので社員同士が交流しやすく誰が勝つか分からない面白さがある。あらかじめ切っておいたリボンなどを使って足を結べば準備も簡単で経費も少なくて済みそうです。各課の人数を確認して全員参加できるかを検討してみたい。ムカデ競争だと準備や荷物が難点。

≪ツイスター≫

いくつかのマットを模造紙で作れば荷物が少なくて済みそう。3人組みでやれば全員参加もできそうです。模造紙なら経費も抑えられるし、どのチームが勝つかも未知です。服装や体が触れることに配慮が必要かな?

≪○×クイズ≫

全員参加しやすいし、会社についてのクイズ問題を含めば盛り上がりそう。準備も荷物も少なくて済むかも。

≪くじ引きでチーム分け≫

何のゲームにするか決まっていないけど、宴会場に入る時にくじを引いてもらって、チーム分けするとランダムに交流できそう。あまり話をしたことのない人とも交流できそう!

ここでアイデアを収束するコツは、はじめに設定した「ポイント」と比較することです。ポイントに沿っているアイデアを中心に、良いと思われるアイデアをピックアップしていきましょう。

ここまであまり時間をかけずに、ゲーム感覚でアイデアを出すことができました。”しりとり”と”連想”ができれば誰でもできますので、アイデア出しの初心者の方にもきっと使いこなすことができると思います。

アイデアしりとりをビジネスで活用するコツ

アイデアしりとりはプライベートな場面だけでなく、ビジネスシーンでも幅広く活用できます。会議でのアイスブレイクとして使う、新商品のアイデア出しに使う、コピーや企画タイトルを考えるときに使うなど、用途は様々です。

特に「アイデアが出なくて会議が沈黙してしまう」という場面に有効です。「○○からしりとりで10個連想して、それぞれをテーマに結びつけてみましょう」とファシリテートするだけで、場が一気に和んでアイデアが出やすくなります。

また、ひとりで行う場合は時間を決めて(例:5分で10語)集中して取り組むことで、普段は思いつかないような斜め上の発想が飛び出すことがあります。「こんな発想、どこから来たんだろう?」という自分でも驚くアイデアが出るのが、このメソッドの醍醐味です。

まとめ

いかがでしたか。”しりとり”をもとに発想するアイデアしりとりをご紹介しました。

「アイデアしりとり」のメリットは、自分自身でも予想できなかったような意外性のあるアイデアを出すことができるという点にあります。アイデア出しが苦手な方や初心者でも、きっと驚くほどユニークなアイデアが量産できるでしょう。

アイデアをたくさん出したい時や何も思い浮かばなかった時には、ぜひチャレンジしてみてください!

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